2013年11月8日金曜日

南極料理人を観て予習する


 プロジェクトマネージャーの栗田です。先週「南極料理人」(2009年製作)という映画を観ました。ドラマ音痴の僕でも「倍返し」は知っていて、その俳優さん(堺雅人さん)が主演で出てきたので期せずもミーハーな気分で楽しみました。
  この映画はヘンテコな研究者の性質をとてもうまく表現していてよくできていると思いました。かなり誤解を恐れずに言えば、今後「天文学者ってどんな人」と一般の方から聞かれるたびに僕は『「南極料理人」を観てください。』と答えたいくらいです。望遠鏡は僻地に作られます。きれいな夜空を得るために、人里離れた標高が高く、乾燥した極寒の地となります。そこでの生活は往々にして人間をあの映画の登場人物のように改造します。でも帰国して机に向かうと普通の研究者になります(なかなか戻れない人もいますが)。

 さて、なぜ僕がその映画を観たかというと予習のためです。私たちの望遠鏡の技術を応用した望遠鏡を南極のドームふじに建設しようという計画が2つもあるからです。そのうちの一方のリーダーである東北大学の市川教授が京大に打ち合わせに来られるので、その前にドームふじの雰囲気を知っておこうと思ったわけです。本題の議題はというと、どうやって望遠鏡を軽くしたり、-80℃でも壊れないようにするか、などです。南極はご存知の通りとても遠い上に道がありません。輸送するためには望遠鏡はできるだけ軽くて小さい方が良いのです。さらに極寒での作業ですから、組み立ても簡単でなくてはいけません。このような要求を満たすのが京大3.8m望遠鏡の技術というわけですね。



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