2018年9月26日水曜日

姫路城

   惑星観測装置担当の山本です。

 2018年9月19日から21日まで天文学会2018年秋季年会が兵庫県立大学で開催されていました。兵庫県立大学は姫路駅からバスを利用して30分弱というところで、期間中悪天候なことも影響して、毎日帰りの便が大混雑しておりました。

 私は歩くのが好きな質なので、会期3日間の内1.5往復分は姫路駅付近の宿から会場まで徒歩で通っておりました。先述の通り雨が降っている日もありましたが、道の起伏も激しくなく、朝晩の運動にはちょうど良い距離でした。初日は講演が早く終わったこともあり、姫路の町の散策がてら、姫路城を訪問しました。

姫路城

 姫路駅と姫路城を繋ぐ大きな通りである、大手前通りはなかなかの迫力で、姫路駅の改札を抜けるとすぐに目の前に姫路城が見えるような町の造りになっており、玄関口の駅がビル群になっている東京、大阪、名古屋はもとより、観光都市である京都も、駅を下りてすぐ見えるのは京都タワーであり、いわゆる「京都らしい」風景は「焦らされる」事が多いので、姫路のすがすがしさはなかなか良かったです。

 とはいえ、真っ直ぐ通っているのは城下町のとおりだけで、お城の曲輪はさすがにグルグルしていました。右に左にの曲がり角には砦や門が待ち構え、高低差のある壁面の上には狭間があり、守備側は広い斜角で攻撃できる一方、細長くのびた攻め落とす側は遠回り、分断されてひとたまりもありません。人の動きを想定した構造があり、それらの構造に新たな機能や用途を付加させてより全体の構造を強化させていく。お城、と言うか城郭全体において、細かいところのデザイン(意匠)まで、まさにその通り、デザイン(設計)されており、面白かったです。

 さて、観測装置や、望遠鏡などを作っている我々も、それぞれの目的を達成させるために、様々なデザインを行っています。すでにせいめい望遠鏡は外部からの見学は自由ですし、今後ツアーなども開催されていく予定です。数百年前の城郭に当時の人々の意志や思想を感じるように、望遠鏡や装置にも考えを巡らせて頂ければ、より楽しくなるのではないでしょうか。


 さて、以下(さらに)どうでも良いことですが、前回、ある本に載っている505の京都の神社お寺を巡っている、と言うお話をしました(http://sarif-report.blogspot.com/2018/06/505.html)が、3ヶ月の間にも進行しまして、482箇所まで訪問済みの社寺を伸ばすことが出来ました。95%近いです。

色付き丸印は訪問済み、白丸は未訪問。
左上は愛宕山、地図中央右の大赤円が二条城、
右上大赤円が京都大学、右下大赤円が京都駅、左大赤円が渡月橋。

 前回から乙訓や長岡京、大原野の辺りの寺社を訪問できました。京都にやってきて5年目にもなるのですが、山崎のサントリーに行ったきりでほとんど通過するだけだった、これらの土地ですが、京都市街とはまた印象が変わり、のどかな風景に古刹名刹が現れる、という感じで、非常に散策のしがいがありました。金蔵寺や、善峯寺-楊谷寺などは本当にバスなども届かない山の中で、大原よりも観光客も少なく、静かなところから、京都の市街を見晴らすことが出来、良い気分転換にもなりました。
 
 後は本格的に京都市街から離れた社寺ばかりで、ここから数を伸ばしていくのはなかなか大変そうですが、愛宕神社と水尾のあたりまではウロウロしたいな、と思っております。


 それでは!



2018年9月3日月曜日

Vチューバー

  光学など担当の岩室です。

 今回は V チューバーの話です。
U チューバーという人々の存在は既に世の中の隅々にまで認知されているかと思いますが、最近、V チューバーなるものの存在を知り、どういうものか調べてみました。
どうやら、自分の代わりにアニメの3Dキャラ(アバター)を使って動画を製作して流す人たちのことで、顔出しせずにいろいろできるのと、見た目の萌え度が簡単に上げられるのが人気の秘密のようです。もちろん、"V" はバーチャルの V ですね。登場した当初は、特殊技能を持つ一部の人にしか扱えませんでしたが、最近は、ソフトが発達して素人でも製作することが容易になっているようで、「V チューバー 作り方」などで検索すると色々情報が出てきます。
フリーソフトでも結構作れそうだったので、「雛乃木まや」でせいめい望遠鏡紹介動画を作ってみました。





このアバターはキーボードで動かせるので、特別な機材なしで簡単に扱えるのがいいのですが、表情14種類と動き10種類の組み合わせでしか動けないので、まあ、入門編と言ったレベルでしょう。一連の動きをタイミング良くキーを押して何度か練習しないといけないのですが、動きをコマンドファイルで読み込めれば希望の動きが失敗無くできるのにな、と感じました。現状では上記程度の短い動画であれば問題ありませんが、1分を超えるものの場合、かなりの訓練を積まないと成功しないでしょう。
ちなみに、上記の動画は文字などは gimp、全体の合成は aviutl100 という全てフリーソフトだけで製作してありますので、時間さえあれば誰でもこの程度のものは作れる世の中になったという訳です。

ところで、上記が入門編であるなら、中級編、上級編は何かというと、中級編はモーションキャプチャで体の動きや顔の表情を取り込んでアバターを動かすもので、最近のスマホのコマーシャルでも流れていたやつです。顔の動きだけであれば、2次元情報で何とかなるのでカメラ情報だけで大丈夫なのですが、体の動きは3次元の情報が必要になるので、かなり高い専用器具が必要になります。
上級編は、顔にもセンサを付けて表情と動きの両方を再現するもので、ここまでくるとかなりの投資が必要になるのではないかと思われますが、チューバーは最終的にはここに行きつくのではないかと思われます。名人級では、更に声優を雇って声を吹き替えさせますので、もっとお金がかかりますね(吹き替えせずにおっさん声でギャップを楽しんでいる V チューバーもいるようですが...)

チューバーの使うアバターは特注で製作されており、そこにも結構先行投資しているのではないかと思われます。また、アバターをタレントのように売り出す商売もあるようで、アニメ制作の技術とプログラミング能力があれば結構ネット上で商売ができるのでないかと推察されます。そのうち、人間だけでなく動物や宇宙人のアバターも出てくるでしょうし、3D 写真から簡単に 3D アバターも作れるようになったり、超人的な動きのできるアスリートの 3D モーションデータが入手できたりするようになると思いますので、ますます V チューバーは爆発的に増加すると思います。

ところで、私は今回調べて実際に作ってどんなものか大体理解したので、これだけで満足してしまいました。毎回の締め切りに追われて、アバターで動画を作るなんてのは想像するだけで疲れちゃいますね...



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ところで、いつもの演奏会宣伝です。
今回はびわこアーベントロート合唱団という大津の団体と合同演奏会を行います。長い曲ですが、興味ある方はどうぞ。

20181021()
@びわこホール
びわこアーベントロート合唱団
京都混声合唱団
合同演奏会

J.S.バッハ作曲
マタイ受難曲




チケットなどの情報は<京都混声合唱団ホームページをご覧下さい。