2013年9月27日金曜日

台風18号の残した爪跡


ボードの太田です。

91516日にかけて台風18号が接近し、京都でも大きな被害が出ました。私に最も直接的に関連した被害は、地下鉄東西線が数日止まったことです。通勤途上の地下鉄御陵駅が冠水して水をくみ出すのに何日もかかったため、この間、自転車通学していました。(なお、京阪京津線はこれを書いている今でも止まったままです)

自転車通学していると、いろいろと台風の爪跡を見ることになりました。このブログの趣旨とは関係無いのですが、他に書くネタもないので、記録に載せておこうと思います。写真は92122日にかけて撮ったもので、既に1週間弱が過ぎています。
 

写真1

 
 まず写真1は、近所の安祥寺川ですが、川の土手に自生していいた梅の木が根こそぎ倒れてしまったところです。16日にはすごい量の濁流がありましたが、今はその残骸だけが見えています。この梅は白梅で3月になるときれいに咲いていたので、大変残念です。

 
写真2


写真2は、この安祥寺川のもう少し下流になりますが、橋のかかった岸がくずれ落ちています。嵐山の渡月橋はくずれませんでしたが、ここは崩れてしまいました。この付近は流木や土砂が道にあふれていましたが、写真を撮った日にはもう随分撤去されていました。

 
写真3

 
写真3は、琵琶湖疏水第2トンネル入り口付近です。山から土砂が流れてきて疎水に入り込んでいます。他に倒木が疎水にかかっているところもありました。これらの為だと思いますが、疏水はストップしていて今も水が流れていません。

写真4
 


写真4は、山科の毘沙門堂の経蔵裏で、大きな木が倒れています。毘沙門堂の奥の山科聖天さんのあたりは16日には道に水が流れていました。今日見に行ったら、安祥寺川が土砂で埋まっていて、もとは道の数m下を流れていた川が、道と同じ位になっていました。今後はちょっとした雨でも道が冠水するかもしれません。この奥に住んでいる人は困るでしょうねえ…。

2013年9月20日金曜日

3D立体プリンターを買いました!


 今はやりの3D立体プリンタを買いました。
 何が目的かというと、土星や銀河系の立体模型をつくるためにです。つくってどうするのかと言いますと、視覚障害者のための学習教材として活用します。
 ここ数年、私は点字・点図(点字の点で表現した触る図)の天文学習教材を製作して、盲学校などで出前授業をしています。そこで問題となったのは「立体表現」です。土星がいい例です。土星を図にすると、丸い本体に、細長い楕円がくっついています。見ることになれている人(晴眼者)は、そうは思いません。「環が球を取り囲んでいる」とすぐに理解できます。が、生まれながらに目の見えない人には、わかりません。実際、盲学校の出前授業で、土星の環についてことばで説明した後、「土星はどういう形をしていますか」と確認テストをすると、「円から楕円が飛び出している」という解答を得て、がっくりしました。これは何とかしないといけない、立体模型をつくろう、となりました。
 今、頭を悩ませているのは、土星の本体と環を、どうくっつけるか?
 土星本体と環は、つかず離れず、微妙な関係を保って、宙に浮いています。それをどう地上で実現するか。「透明な棒で支えればよい」はバツ。視覚障害者に色は区別できません。「磁石でくっつける」、これもうまくいきそうにない。「天井から糸でつりさげる」、うーーん、持ち運びが不便だ。ということで、土星本体と環の間につっかい棒を入れるしかないかも。妙案をお持ちの方はおしえてください。
 今後ですが、アンモナイトや三葉虫の化石の模型はぜひつくりたい(そんなもの売っている、なんて、夢の無いことを言ってはいけません。)ゆくゆくは、3.8m望遠鏡の「手のひらにのる」模型をつくって、あちらこちらに展示をしたいと考えています。幸い、学生さん3人が興味をもってくれて、さっそく作業しています。皆様の前で公開できるかどうか、学生さんのがんばり次第です。

嶺重 慎




                        画像:5階実験室にある3Dプリンタの実物

2013年9月18日水曜日

東北大学の天文学会にて


 プロジェクトリーダの長田です。
 
東北大学で開かれた日本天文学会の秋の年会に行って来ました。学会では3.8m望遠鏡の進捗状況を発表しました。いろいろと励まされることもありました。
 
さて、仙台の街を見て歩いていると観光名所は何でもかんでも伊達政宗という感じでした。そして珍しいものというと支倉常長(はせくらつねなが)ばかり出てくるのですが、支倉は伊達政宗の命を受け、遣欧使節を率いて1615年にはローマにまで達し、教皇パウルス5世に謁見しています。
 
そして、翌1616年にこのパウルス5世の命令のもと、イエズス会の枢機卿ベラルミーノに召喚されてコペルニクスの学説を撤回するよう言われたのがガリレオ・ガリレイだったのでした。彼のこの後の書物では、コペルニクスの地動説を説く人とそれまでのアリストテレス流の天動説を信奉する人とが対話する形を取っていて、コペルニクス学説に片寄っているわけではないとの理屈でしたが、1633年に2度目の宗教裁判で有罪となるのは皆さん御存知のとおりです。
 
望遠鏡で初めて宇宙の不思議にふれたガリレオとニアミスをした人が、東北の地にいたとは知りませんでした。
 
伊達政宗の墓所である瑞鳳殿の石段(の一部)。なかなか大変でした。ここまで上ってきた、これからも上っていくぞ!と。
 
 
 
 
 

2013年9月6日金曜日

流れ星

  制御担当の木野です。
 
  ちょっと書く時期が遅くなってしまいましたが、お盆休みの頃、近所の山にペルセウス座流星群を見に行ってきました。
最近は天文現象の人気も高いですし夏休みの自由研究としても定番なので、どの程度の人出があるのかというのが興味の対象です。
(もちろん流れ星もちゃんと見てきましたよ。)

  極大が予想された812日の深夜に、京都の市街地から北方向、鞍馬を通って花脊峠・杉ノ峠まで登りました。
ちなみに杉ノ峠は京都大学から20km、標高は800mほどの場所で、天の川がくっきり見える綺麗な星空です。
途中、林が途切れて空が開けた場所ではどこも数台の車が停まっていて、合計では2030台ほど、人数にしたら50人以上といったところでしょうか。
特に観測イベントなどは開かれていなかったはずですし、流れ星を見に山中まで出かけている人がこれほど多いとは、やはり結構な人気なのだと実感しました。

  流れ星の方は23分に1個ほどと結構たくさん流れていました。
杉ノ峠に居合わせた方々とおしゃべりをしつつ流れ星をビデオカメラで撮影。
下の写真はそのビデオに写った流れ星たちです。


                   

写真説明:
1時間半の動画から流れ星が写っているフレームのみを抽出して重ねあわせた画像。
全部で6個の流れ星が写っている。
(左下の赤い光は付近の鉄塔についている航空障害灯)