2014年4月18日金曜日

テーブル周辺

 すっかり暖かくなって、細かいものさえ飛んでこなければ良い季節になってきましたが、相変わらず23度の現場から鏡製作担当の高橋です。

 今回は、鏡を加工する最前線、ナガセインテグレックス製研削機N2C-1300Dのテーブル周辺について、加工時の準備をご紹介します。

 テーブルと言っても、食卓的なものではもちろんなく、硝材等を載せる直径1.3mの鉄板に数十のネジ穴があけられたものを我々はテーブルと呼んでいます。
このテーブル、数um程度にフラットで、このフラットさを保ったまま回転することができます。
加工する硝材をテーブルに載せる際には、それらを支持し、固定するための下準備が必要で、下準備のための部品を「ジグ」と呼びますが、大別するとそれらの役割は2種類。
硝材を横から支えることと、下から支えることです。

 横から支えるジグの役割は、テーブル回転の遠心力や砥石の影響で硝材が飛んで行ったり、ずれたりしないように支えること、下から支えるジグの役割は、接触点が明らかな平面で硝材を支えることで、このジグのそれぞれの高さは1um以内程度に揃えられています。

 これらのジグは、ワークの違い(重量等)によって種類が変更されたり、追加されたりもします。例えば、自重変形が無視できない硝材の場合には、下から支えるジグに以前紹介したバネ支持が追加されたり、といった具合です。

 で、それらジグの固定はどうするのかというと、テーブルにあけられたネジ穴を利用したり、マグネットを利用したりします。
ネジどめは、しっかりと固定ができますが、ネジ穴の位置が決まっているため、少し不便な場合もあります。一方、マグネットはネジ穴の位置によらず、手軽に固定できますが、強い力や激力には弱いため、それぞれ用途に応じて使い分けています。

 こうして出来あがる下準備ですが、硝材は、高いものだと高級車が買える程の値段がするため、設置の際は深い注意が必要で、緊張の一瞬となります。


 では、今回はこのへんで。


ジグ準備中の一コマ。
上に見えている円盤が研削砥石です。




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