2013年2月24日日曜日

異分野交流

プロマネの栗田です。今日は二つの研究会の報告をします。ひとつ目は年4回行っている定例の望遠鏡技術検討会です。この会議は今年の2月9日で28回目を迎えました。今回の会議のニュースは、大勢の初参加の方が出席されたことです。簡単にご紹介すると大阪大学工学研究科から大須賀先生と杉本先生、東京工業大学理工学研究科から遠藤先生、岡山理科大学工学部から衣笠先生と4名の機械や制御を専門とされる方、さらに京都女子大学現代社会学部で高エネルギー物理を専門とされる水野先生と3名の学生さんです。望遠鏡は複雑な機械の塊です。特にわたし達が作ろうとしている望遠鏡はナノメートルの精度で重たい鏡を同時に18枚も動かす必要があるため、天文学者だけではとても難しい開発となってしまいます。専門家の協力がとても重要になりますね。また、こういった交流で望遠鏡以外の新しい発展(研究者同士の化学反応?)が期待できます。例えば、水野先生は福島の放射線量を計測するための装置を開発しています。ちょうど私たちのメンバーである荻野社長(ユビテック)も情報技術を使って線量の集計をしていました。懇親会では両氏の会話も盛り上がり、きっとそこから面白い研究が生まれるのではと期待します。

ふたつ目の研究会は機械学会関西支部でのお話です。2月19日に機械を専門とされる大学や企業の方々の前で私たちの技術開発を紹介してきました。大変興味をもっていただけたようでPRも兼ねて貴重な機会を頂けてとてもありがたかったです。私たちの開発では世の中にないものを作る必要があるため、作り方や加工方法だけでなく、できたものが正しいかどうか確認するための機械(計測器)も同時に開発する必要があります。そういった開発の様子を発表したのですが、懇親会で大阪大学基礎工学研究科の和田先生から「かつては私たちも計測器からよく開発していたんですがねぇ」と感想を頂きました。僕としては、このように望遠鏡開発を通して計測器という基礎的なところから思う存分研究に打ち込めるということはとても幸せなことなんだろうなぁ、とそのコメントを頂いたときに思うのでした。

それではまた。

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