2014年2月10日月曜日

省エネ

 制御担当の木野です。

  寒い日が続いています。
この週末は全国的に大雪だったようで暖房器具もフル稼働かと思います。
しかし原発停止による電気料金の値上げや二酸化炭素排出量の増加を気にして、節電している方も多いはず。

 開発を進めている3.8m望遠鏡でも省エネが求められる部分があります。
望遠鏡の鏡を正しく並べるために必要な、モーターや位置センサとそれらを動かす電子回路です。

 3.8m望遠鏡には50個以上のモーターと100個程度の位置センサが取り付けられるので結構な消費電力になります。
駆動用の電子回路を含めて1個あたり数ワットとしても、全部あわせると500ワット以上になるので、望遠鏡の下に電気ヒーターが置いてあるのと変わらない状態です。
モーターや位置センサは望遠鏡の鏡の裏側に取り付けられるので発熱すると望遠鏡の上に"かげろう"が立ちのぼり、星の像を歪ませてしまいます。
冷却ファンや冷却水の配管を通す方法もありますが、ただでさえデリケートな分割主鏡に振動の発生源を取り付けたくはありません。
消費電力を数分の一に減らせるよう工夫している最中です。

 高性能な望遠鏡を目指した結果、電気代も安くなれば一石二鳥です。
と言っても、赤外線での観測に使うセンサーは、-200℃以下に冷却して動かすので何10キロワットもの電力が必要なのですが…




京都の奥座敷、雪の貴船神社。京都市内でも北部は雪が多いです。





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