2019年3月12日火曜日

水金地火木ドッテン


リーダの長田です。

今年の広島カープのキャッチフレーズは、上記の表題に「カープ」が続くとか。家族のように同じ方向に公転する太陽系の惑星に、家族のような絆で3連覇を遂げた広島球団をなぞらえたのだそうです。もちろん、オリジナルは「カイ」が続きます。(「カイメイ」とPluto冥王星まで入れたバージョン、Mercury水星、Venus金星、Earth地球、、、と入れた My Very Educated Mother Just Showed Us Nine Planets は、米国ではまだ健在かも知れません。)

この手の語呂合わせって、赤橙黄緑青藍紫(セキトウ、オウリョク、セイランシー)というのもあります(私は松田聖子ちゃんの歌で初めて知りました)けれども、こういうふうに7色にするのはニュートンがドレミファソラシという7つに当てはめただけで、世界では虹の7色という文化は少ないのだと聞きました、たしかNHKのチコちゃんから。そう言えば、音階も世界的には47抜きの5音音階が多いですよねえ。(なお、英語ではRoy G. Bivさんという人名にする覚え方が多いらしい。)

語呂合わせと言えば、天文学ではやはりOh, Be A Fine Girl, Kiss Meでしょう。恒星のスペクトルが、高温の青いものから低温の赤いものにかけてO型、B型、A型、F型、G型、K型、M型、と続くためでした。どうやらこれはHR図(図を参照)のRさん、つまりラッセルが発明したもののようです。ただ、男ばかりの天文の学界での語呂合わせではポリティカルにコレクトでなくなってきて、Only Boys Accepting Feminism Get Kissed Meaningfullyというのも出版されたようです。(そもそもこのスペクトル型というのが見いだされたのはキャノン女史らのおかげだということは置いておいて。)
一方で、M型よりもさらに低温の星が見いだされ、世紀の変わり目のあたりでL型、T型、Y型と名付けられ、これらのうち2つまでを入れ込んだ語呂合わせとして上記の文に続けてLovingly Tonightとなるのをウェブで見つけました。

かつてはこれに炭素星というちょっと珍しいスペクトル型としてR型、N型、S型があり、Right Now. Smack(今すぐ、チュッ)もあったはずですが、炭素星の分類は通常、C型とS型になったためか、すたれてしまいました。

さて、その炭素星が、せいめい望遠鏡の天文観測プログラムのトップバッターとして228日に観測されました。炭素星の中でも特殊な星で、13Cの同位体(普通の12Cに対して)が多いそうです。炭素星というのは、ヘリウム原子核4He3つくっついて12Cになる反応が暴走してそれが対流で星の表面に出て来た結果のはずなのに、こういう13Cの多い光球がどういう恒星進化の末にできるのか、やっと研究が進み始めた分野だと聞きました(連星が関与しているらしい)。せいめい望遠鏡のこれからに、どうぞ御期待ください!



By User:Spacepotato - Modified version of Image:HR-diag-no-text.svg, written by Rursus and modified by Bhutajata, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2093830




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