京大宇宙物理学教室とバンドン工科大学の天文学教室との間には、長い交流の歴史があります。名誉教授の小暮先生がその道を開かれて、かつては毎年のように留学生を受け入れていました。その多くは、現在、バンドン工科大学でスタッフとしてがんばっています。私自身、今まで二人の留学生を受け入れました。今回のインドネシア訪問は、元留学生の「帰国後の研究指導」が主目的でしたが、それだけでなく、2005年にバリ島で国際天文学連合のアジア太平洋地域会議を共同主催したときの仲間達に再会することも、楽しみの1つでありました。
現在、インドネシアは経済発展がめざましく、今が、政府からお金を引き出すチャンスとばかりに、古い望遠鏡を更新しよう、できれば中口径の望遠鏡にしたいと検討が始まっています。設置場所の候補は西ティモール。ティモールというと、最近インドネシアから独立したところ、治安は大丈夫かとお思いの方がおられるかもしれませんが、それは東ティモールのこと。西ティモールはインドネシア国内で治安に問題なく、雨期の3ヶ月を除き乾燥していて晴天率も高いということで、何度もサイト調査にでかけたと聞きました。
さて、どんな望遠鏡をつくるのか、検討中だそうですが、われわれの3.8m望遠鏡にはとても興味があると伺いました。比較的安価に高性能のものができるなら、そのコピーでいいから欲しいと冗談のように言っておられます。どこまで本気かわかりませんが、実現するなら、われわれの技術が海を越えて、遠くインドネシアの地で花咲くことになります。まだまだ夢の話ですが、応援したいと思います。
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